女の柔らかな曲線と



凛とした縄の直線が



互いを引きたて



鬩ぎ合って



繰り広げられる



緊縛美

「ふるあめりかに袖はぬらさじ」
坂東玉三郎主演の舞台を観た。

芸者に扮した玉三郎の、仕草の一つ一つに魅了される。

会場の赤坂から虎ノ門の森へ。

本物の女の、、、



柔らかな表情



しなやかな曲線



艶やかな香



観客は俺一人



だからこそ



見せてくれる



本物の艶技



「濡らす」

以前は鎧を、

その後は仮面を、、

最後に残った「良い娘」を、、、

剥がされる為に娘はやって来た。

縄をかける。

恍惚の表情も、



今は隠さない。



短いスカートなのに下着を着けない、、、
そんな覚悟も持った。



晒される。



ゆっくりと外した核心の縄を、
追うように愛液が糸を引いた。



はしたなく口を開いた女の部分、
だらしなく滲み渡った内腿、、
逝き続けて止まらない痙攀、、、

最も包み隠したかったことを、

晒される。




心の蓋を開けた今、
貪欲に次を待っている自分を知る。



無意識に、、、
動く指先、、、摩る内腿。



物欲しげに蠕く腰。



理性と我慢を失った今、、、

逝くことを止める術などない。


良い娘が一番認めたくなかった、

淫乱な女を晒される。

そして、、、

貪欲に次を待つ。

普段は仮面を被った良い子。

そんな娘の本性を、

身体に問う。



マスクの隙間から漏れる息遣いに問う。



鼓動に問う。



隠さなくていい。



良い子ではなく、、、

いい女を喰らう。

縛られて流れる泪



見られて流れる泪



過ぎた時間を惜しんで流れる泪



流れた泪の分だけ、大人になっていく。